平成28年7月9日午後2時より、上棟式が厳粛に執り行われました。あいにくの雨模様でしたが、佛教では雨はお釈迦様の誕生も甘露の雨がっ降ったとされ、大変おめでたいとされます。寺院によく龍の彫り物や佛具が有るのは、木造のご本堂を雨を降らす龍によって御加護されることを意味します。当日は雨にも関わらず多くの檀信徒の皆様やご近所の方々でご本堂は満席になり、たくさんの方々にご参拝・お焼香を賜りました。
上棟式は法要から始められ続いて「工匠式」が執り行われました。工匠式は伝統的な儀式であり、本来屋根の上に登って行いますが、雨の為に本堂内で行うことになりました。総勢10名の工匠(熟練した技術の大工職人)の方々が緊張した面持で臨み、厳粛に儀式が行われました。内容は以下の通りです。
【三器奉酋 さんきほうしゅう】(墨差、曲尺、釿の三つの道具で仏前に水の字を作り供え、工事の安全を祈願する儀式)【棟木納之儀 むなぎおさめのぎ】(参列者皆様に紅白の綱を掛け声と共に引いて棟木を引き上げる儀式)【槌打之儀 つちうちのぎ】(棟に大工が上がり掛け声と共にカケヤで叩き棟木を納める儀式)
【四方固之儀 しほうがためのぎ】(本堂四隅より散銭・散餅を行う儀式)
棟木納之儀では、参列者の皆様に紅白の綱を引いて頂きました。これは、ご本堂建立にあたり、実際に建立にご自信が参加したことになります。当山のご本堂は一尺の天然の檜の丸柱を使用する為数百年建ち誇ることが期待され、その時代に居合わせている私たちのみがご本堂建立に携わることができ、檀家信徒の皆様末代までご利益が手向けられるとされます。たくさんの出席者と関係者各位のお陰様を持ちまして、上棟式無魔成満致しました。ここに改めて御礼申し上げます。合掌