本堂建立記録

   
 平成26年3月に、東日本大震災による屋根裏床下等の未調査部分の被害もふまえ、ご本堂全体の現状調査を実施いたしました。国の発表に基づき東海大震災・東南海・南海連動型地震に備え、また瓦も寿命をむかえておりますので、当初は修繕改修及び耐震施工を行う予定でございました。大手建設会社二社に調査を依頼したところ、被災部分も多数発見されましたが、それどころか耐震施工を施しても十分ではなく、その後五十年から六十年で建替えを余儀なくされる可能性があり、今後予想される大地震での倒壊の恐れさえも指摘される結果が出されました。ご本尊様をお守り頂くためにも、また当山にご法要・参拝・墓参等のためにご来寺される檀信徒の皆様の安全の確保のためにも、役員会に於いて厳粛に審議した結果、ご本堂を建替えることと決定いたしました。
 
 
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柱が建ちました
2016-05-26
ご本堂の建築が始まり、二日目にはなんと柱が建ちはじめました。さすが社寺建設の職人の皆様です、手際よく一尺の丸柱をどんどん建てていきます。十日目までに、かなりのところまで一気に進むようですので、随時お伝えできればと思います。
 
本格的にスタートしました。
2016-05-24
早朝、木材を積んだ大型のトレーラーが石川県の珠洲市からやって来ました。ブロック塀を一部撤去したのでスムーズに駐車場に入って来ました。職人の方々もたくさんやって来て、忙しなく準備作業が始まり、数時間後に大型のクレーン車ともう一台大型のトレーラーが入って来ました。職人の方々が手際よく木材を降ろし、クレーン車で次々にコンクリートの基礎の上に土台の木材を組み上げていきました。それにしてもすごい量の木材です。合計で大型のトレーラーは5台来る予定です。現在の建築は、製材所で完全に仕上げた状態(彫刻等も仕上げられ、原寸合わせ等も済ませた状態)で搬入されます。これにより建方の期間をできるだけ短くし、万が一の地震や貴重な木材を雨風にさらされるのを避ける事ができます。また仮屋根を建造するとコストもかさみ、狭いスペースでは進行の妨げになってしまいます。柱と梁が組み上がると、上からブルーシートで覆うことができるので一安心です。あっという間にご本堂が建ち誇るので、お盆にご来寺された方はきっと驚かれると思います。順調に進行すれば7月9日の土曜日(大安)に上棟式を行うことが出来る予定です。檀家信徒の皆様には追ってご通知を送らせて頂きますので、宜しくお願い申し上げます。合掌
 
材木搬出準備中のおたよりが届きました
2016-05-16
 助政建設の工事責任者の伊東さんから、画像が送られて参りました。いよいよ、石川県珠洲市にある助政建設の工場から木材を搬出する準備が始まりました。それにしても、ものすごい量の材料です。その中には、彫刻が施されている美しい材料もあります。先ずは、建て方に必要な材料から搬入されて参ります。柱は14m以上あるので、駐車場入り口のブロック塀が一部撤去されました。貴重な材木や彫刻に傷をつけないため、出来るだけ積み下ろしの作業を省略するためにやむなく撤去されました。搬入作業中、駐車場の使用が一部制限されますので、ご理解ご協力の程お願い申し上げます。合掌
 
足場設置
2016-05-13
5月9日、月曜日から足場が組み始まりました。基礎のまま工事がストップしているのではと心配の声がありましたが、富山県井波での彫刻作業、石川県珠洲市助政建設による製材作業、岐阜県美濃での瓦製作作業と、職人の方々が心を込めて毎日一所懸命に当山のために頑張っています。足場が組まれ、いよいよ5月23日より木材が搬入されます。工事中は駐車場、墓地の通路が狭くなっております。ご来寺、墓参の際はくれぐれもお気を付けください。北側新墓地へは、水屋左側から入ると足場の下を通らずに墓参頂けます。
 
岐阜県~富山県 「瓦検査・彫刻検査」 2日目
2016-03-15
 岐阜県から翌日、次の視察場所富山県井波に車で数時間かけて移動しました。前回の彫刻検査よりもだいぶ進んでおりました。福寿院のご本堂の虹梁のすべてに彫刻が施されますので、建方までもう少し時間がかかります。しかも、すべての虹梁の下側には「錫杖」(しゃくじょう)といって仏様が持っている佛具、特に地蔵菩薩様が魔を払うためにお持ちになっている杖のことで、その彫刻を施しております。この彫刻は造りが大変凝っているご本堂でも向拝の下側の一か所くらいで、まずめったにここまでの彫刻の入ったご本堂はないそうです。完成すると虹梁の側面のうつくしい彫刻と、真下から見上げた時に錫杖の彫刻を見ることができ、その下を通ることにより「お地蔵様のご利益」を頂くことができます。
富山県の澤氏の工場内は、木の割れや温度変化を防ぐために、とても寒い中職人の方々が作業をしておりました。ご来寺の檀家さんが「基礎工事から進んでいない」と心配されますが、福寿院のご本堂に携わる職人さんの方々が、毎日素晴らしい技術で心を込めて制作しておりますので、どうぞご安心して頂き楽しみにして下さい。
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