本堂建立記録

   
 平成26年3月に、東日本大震災による屋根裏床下等の未調査部分の被害もふまえ、ご本堂全体の現状調査を実施いたしました。国の発表に基づき東海大震災・東南海・南海連動型地震に備え、また瓦も寿命をむかえておりますので、当初は修繕改修及び耐震施工を行う予定でございました。大手建設会社二社に調査を依頼したところ、被災部分も多数発見されましたが、それどころか耐震施工を施しても十分ではなく、その後五十年から六十年で建替えを余儀なくされる可能性があり、今後予想される大地震での倒壊の恐れさえも指摘される結果が出されました。ご本尊様をお守り頂くためにも、また当山にご法要・参拝・墓参等のためにご来寺される檀信徒の皆様の安全の確保のためにも、役員会に於いて厳粛に審議した結果、ご本堂を建替えることと決定いたしました。
 
 
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虹梁検査 石川県~富山県 1日目
2016-01-18
 大雪のため羽田空港の飛行機の中で、一時間ほど離陸順で待たされてしまいました。のと里山空港に着いてみると雪の影響はなく小雨が降っていました。さっそく㈱助政建設の工場へ向かい虹梁検査の立ち合いを致しました。前回の材木検査からかなり製材も進み、彫刻を施すため富山県南砺市(井波)に送る準備もかなり進んでおりました。左側の写真はご本堂正面の虹梁で建具の溝が彫られています。写真中央は虹梁に職人の方が丸みをつけているところです。写真右側は向拝柱と本柱の間に高低差のある場合に用いる海老状に湾曲した虹梁(蝦虹梁)になります。割れや節などの確認もして、その後は輪島市にある曹洞宗大本山総持寺様に行き㈱助政建設が請け負っている(元請けは㈱松井建設)佛殿・放光堂の文化財修繕改修工事を視察し、宿泊先に向かいました。
 
鎮壇具
2016-01-16
 地盤改良もほぼ終り、いよいよ本格的に基礎工事に入ります。地鎮式の際に修法し一度埋めた鎮壇具(ちんだんぐ)をコンクリートを流す前に埋め直しました。鎮壇具とは寺院を建立する時に地鎮のために埋納される品で、古くは秘密裏に行われました。宝瓶の中には五宝・五香・五薬等が納められています。ご本堂が何事もなく無事に建立され、末永く建ち誇るよう願いたいと思います。
 
平成27年12月 避雷針
地盤改良と同時に地中に埋めたこの四角い銅板は避雷針のアースの部分です。福寿院の周りは、12階建てのライオンズマンション、大谷田公団等高い建物に囲まれているためか、運良く今まで落雷による被害はありませんでした。しかし周りの建物の避雷針には何度も落雷が落ちた跡があるため、避雷針を本堂他、山内の建物にも設置することになりました。新築されるご本堂の高さも木造とは言え13mもあります。ここ数年の異常気象により、落雷による被害・発生率等も高まっているため、避雷針は絶対に必要だと考えられます。これからは、地震対策だけでなく大雨による水害や落雷等必要な準備をできるだけ行っていきたいと思います。
 
平成27年12月 地盤調査・地盤改良
昨年10月に横浜市都筑区のマンションが傾いている問題がニュースで報道されました。当初、旧ご本堂を建立する際すでに地盤改良が行なわれていたため、そのまま土塚を取り除き、全面コンクリートの基礎を施工する予定でした。しかし、ニュース等の報道の影響もあり、福寿院本堂の地盤も専門業者によりボーリング調査を依頼し、設計管理会社、施工会社、その地盤調査改良会社3社により再度入念に打ち合わせを執り行いました。その結果、念には念を入れて更に地盤改良を施し、丈夫な地盤を造るということになりました。当山のご本堂は、旧地盤改良部分と新しく施工する部分の間に約60センチの間隔があることが判明したため、その部分にただ砕石等を入れるのではなく、地盤改良材によって固めることにより、更に丈夫で長期間効果が見込める地盤が造られる事になりました。
新築されるご本堂は、東西6間半、南北8間、総計43坪程の木造建築であり、マンション等の鉄筋、鉄骨施工と比べても約10分の1程度の重量で収まるため、予定通り杭は使用せず、全面コンクリートのベタ基礎で施工いたします。12月15日に地盤改良工事が終了したため、約一か月弱の養生期間を取り、新年1月8日から基礎工事の施工を開始いたします。
 
平成27年11月 地鎮式
前日から雨が降っていて、お天気が心配されましたが、地鎮式当日は晴天に恵まれました。檀信徒の皆様、ご近所の皆様にご来寺いただき、本堂跡地にて工事が事故なく無事に完成を迎えられるよう、お焼香賜りました。「ありがとうございました。」おかげ様を持ちまして、滞りなく地鎮式を執り行うことができました。
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