連日大雨が降りお天気が心配されましたが、ありがたいことにお施餓鬼当日は何と晴天になりました。
建築中ですので大工さんに前日、資材を全て片づけて準備して頂きました。床はブルーシートで覆われており、まだ内装工事も建具もない状態です。そこにご本尊様と仏具を丁重に仮本堂からご移動し安置致しました。朝から翠雲堂の皆様が移設にご協力下さいました。本堂内にパイプ椅子を140脚程並べ、施餓鬼壇には三界萬霊のお位牌と五如来旗、そしてお供物と檀信徒の皆様がご建立されるお塔婆が供えられています。
14時から猛暑の中、谷中長久院の橘先生のご法話が始まりました。最近は、ご本堂にもエアコンが完備される様になりましたが、今年はまだ一切の設備が整ってないため、扇風機でしのいで頂きました。冷たいお飲み物をお配り致しましたが、ご本堂の中は想像以上に暑くなりました。しかし、檀信徒の皆様は熱心にご拝聴下さいました。今年のテーマは「如実知自心」(にょじつちじしん)
「あるがままに自分の心を知る」とはということを分りやすくご法話して下さいました。
15時より大施餓鬼会法要が始まりました。10名の近隣や法類のご住職の職衆の方々が本堂に入って行かれ、法要が始まる頃には本堂内に用意していた椅子は満席になりました。上棟式に出席された檀信徒以外の皆様は、初めて新しい本堂内の中に入って頂きました。まだ天井が張られていないため、伝統的な和小屋造りの構造をご覧頂くことができました。梁や桔木に使われている一尺以上もある野地丸太が、40本以上張り巡らされている屋根裏に、皆様驚いていらっしゃいました。現在、大変貴重な建築のため、建設会社の方も、「完成するとこれだけの構造は、もう他では見ることは出来ないかもしれない」と、おっしゃっておられます。
猛暑の中、大施餓鬼会法要が無事厳修され、檀信徒の皆様は順番にお焼香し、ご自分のお塔婆を読み上げられると外に出て、お塔婆が運び出され境内にずらりと並べられると、手に取りお墓に建立されました。ご欠席の方のお塔婆は、坂本石材店の皆様が立てて下さいます。
今年は特に大変なお施餓鬼になり、職衆の方々や檀信徒の皆様にご負担をお掛け致しましたが、来年、完成したご本堂で大施餓鬼会法要を厳修出来るのを、楽しみにして頂ければ幸いです。合掌